建物の重さは一定とすれば基礎の面積で合否判定が出来ます。

木造住宅では布基礎かべた基礎が採用されますが、面積が足りなくて有効地耐力以下にならない

場合は、住宅用の杭を打つ必要があります。


布基礎とは柱の下に布を通すイメージで基礎を作る方法で、一軒当たり布の長さが50m程度になり

べた基礎家全体の下にコンクリートを流す工法です。


を打つ場合は杭を支持出来る地盤が必要となり、前回のスエーデン式試験ではそれが判りま

せん。ボーリング試験と言う別な試験が必要となり、やや大がかりです。


そこでその代わりに地盤改良と言う方法で地耐力をアップさせる工法を採用します。土と薬剤を

混合させ一体化させた地盤を作ります。



即ち木造住宅では


*布基礎

*べた基礎

*地盤改良を行い布基礎

*地盤改良を行いべた基礎   この4種類が主流です。

欠陥住宅予防に   基礎の留意点

地耐力が決定した後は有効地耐力を求めます。基礎は地表からD分だけ下にありますから

基礎底面には建物から来る重さ以外に、基礎の上に載る土の重さや基礎その物の重さが

加わります。


有効地耐力 = 地耐力 − 土と基礎の重さ


基礎は鉄筋コンクリートですから比重を2.4、土の比重は1.8として基礎に載る重さを精算

してもいいのですが、各基礎毎に計算は面倒なので土とコンクリートの平均比重を2として



有効地耐力 = 地耐力 − 2.0 x D  (t/u or kN/u)

有効地耐力を求める時に地面から D分 基礎を下げましたが、下げないと有効地耐力はその分

強くなります。下げないで工事が出来るのではと考えるでしょうが、それは危険です。


先ず、凍結深度と言って地盤の水分が凍った場合は凍ったことより地盤体積が増加します。

その増加した体積により家を持ち上げてしまう危険性があります。


次に建物が揺れる場合、基礎も同じように揺れるとするとその揺れを押さえる物が必要であり

基礎が動かないようにするには土の重さで対抗させる必要があります。

この理由から基礎底面は地面より下にあり、ある程度の深さが必要となります。

建物の重さ / 基礎の面積 < 有効地耐力

サウンディング試験で地面から60cm下で地耐力が3.0t/u(30kN/u)とすると


有効地耐力 fe = 3.0−2.0x0.6=1.8t/u(18kN/u) となります。