住宅を設計する場合によく耳にするのが

「土台はしっかりとした」との言葉ですが、構造的に見ると半分は正解です。

地盤がしっかりしていないと、その上にしっかりした基礎や土台を作っても

砂上の楼閣です。


住所からその場所が昔は沼地であったとか、池であったとかが分かりますが近所

の方にその場所が昔はどんな地形だったのか、どの様に造成されたのか聞いてみ

るのがいいと思います。


木造2階建の場合だと建物から地盤にかかる力は1.5t/u(15kN/u)前後、

3階建では2.2t/u(22kN/u)前後が大半です。これは地面で 1m x 1m の

大きさにかかる重さです。その重さに地盤が耐えればいいのですが、これは試験を

してみないと実際に耐えるかどうかは判りません。


雨が降った後の土の上に立てば足跡が付きますが、これが沈下です。もし片足で

立っていても足跡が付かないなら堅い地盤と言えるでしょうか。


片足で立っている時間はそうは長くなく、この様な極短時間で力を加えることを構造

では短期荷重と呼んでいますが、そのような短時間では地盤の性状は判りません。


地盤は表土と言って(人間で例えるとお化粧ですが)30cm程度の層があり、その下

に砂層とか粘土層とかがあります。この層の厚さも千差万別で10cmの砂層もあれば

3mの砂層もあり又、砂と粘土が混じった砂混じり粘土層とかもあります。これらが組み

合わさって地盤を作っています。


地盤の耐力を地耐力と呼んでいますが


           建物の重さ / 基礎の面積 < 地耐力 ならば安全となります。


地耐力を知るにはサウンディング試験が一般的です。費用も数万から高くて8万程度。


この試験表には地耐力が3t/u(30kN/u)とか書かれていますが、数カ所は試験を

しますから敷地図面にその数値を書いてみてください。


その数値がお互いに似通っていればその数値で設計しても安全です。

そして大事な事は、試験表には土質が書いてあります。土質の厚さも書いてありますから

それを見てどうゆう地層の流れになっているか、それを確認してください。


もし各数値がバラバラである場合は、この土質層の流れを見てどの層が安定した数値を出

しているか、それを検討して基礎の深さを決めれば安全な基礎が出来上がる事になります。

地盤ゆれマップ

地震ハザードステーション

参考サイトには土質構成も書いてあります。

欠陥住宅予防に   地盤を知る